仏像のイメージの巻 次の日 前の日
 

会社の向かいの席のマル子は、仏像マニアである。

今日も仏像を想像し、うっとりしている様子である。


マル子、前から疑問があったんだ。昔は、写真がなかったのに、どうして、都市でも地方でも、似たような仏像のイメージを共有できたんだろうか?

それはね、いち丸、仏の特徴には「三十二相八十種好」という決まりがあるんだよ。それにそって、作れば、誰でも仏像が作れるよ。例えば・・


偏平足で、甲はふっくら、ふくらはぎが鹿のように細い。

体は金色、毛は、一つの穴から一本ずつ上を向いて生えている。


目は、大きく青みがかり、まつげは、牛のように長くびっしりと生えている。 眉は新月のように細く、色が瑠璃色。
髪の毛の色は真珠のように青い。

耳たぶには、ピアスの穴。歯は40本。


 

舌は、顔全体を覆い、髪の毛のはえぎわまで届く。


頭は二重。

巻貝を並べたような髪の毛の形状。


眉間には、白い「毛」が右回りにぐるぐる巻かれた渦。

衆生が苦しんでいる時に、たまに光る。

手はひざより長い。

 

適当に描いたのに、どう見ても、仏像!