そのとても不思議な宇宙船の骨組みのようなモビールを、私は、ベルリンのフィンランド館のクリスマスバザーで初めて見かけた。「ヒンメリ」という名だと教わった。フィンランドでは1150年頃から始まった、古くから親しまれている伝統装飾。 現在はクリスマスに飾ったりするらしい。 また、その売り子のおばさん曰く、まだ歩けない赤ん坊のために、天井からつるしたりする人も多いらしい。 赤ん坊?赤ん坊にこんなシュールな幾何学的な造形を見せているのか。 私は驚いた。
日常生活に現れる唐突な幾何形体というと、どうしても私は「2001年宇宙の旅」の「モノリス」を思い出してしまう。北欧のインテリアのデザインは、人気だが、赤ん坊の頃からこんなシュールな経験をしているデザイナーが制作していると思うと、かなわないと思った。
そのフィンランド館のバザーのヒンメリをどうしても欲しくて値段を聞いた。18ユーロ、という。1800円くらいか。ちょっと高い。 渋っているとその人は自分で作ればいいじゃないかと言う。 作り方を聞くと、特に決まってないらしく、ストローに糸をとおしてつなげていくと、なんとなくできるということだった。 仕方なく1ユーロショップでストローを購入。さっそく作ってみた。これは記念すべき第一作目。4次元空間の立方体「超立方体」のイメージである!